こんにちは!えびちです。
この記事では北海道でみることのできるフクロウ科の野鳥をまとめてみました。
フクロウの仲間ってヒヨドリやすずめのように頻繁に見られないので、どんな種類があるのか意外とわからないですよね。
実は北海道には全部で10種類のフクロウが生息しているんです。
…フクロウってそんなにいたんだナ。
ふーさん、シロフクロウでしょ。
ちなみに、シロフクロウも北海道に生息しているんですよ。
あ〜っ!
ネタバレしないでほしかったのに。
他にはどのようなフクロウが生息しているのでしょうか。
「体長が小さい→大きい」の順に紹介していきます。
まずは小柄なフクロウさんから!
小型のフクロウ(15〜30cm)
日本最小のフクロウ『コノハズク』
北海道だけでなく日本のフクロウの中で最も小さいのが『コノハズク』!
ミミズクの仲間なので羽角を持っています。
全長は20cmで、「ブッポーソー」と鳴くことで有名です。
北海道では夏鳥で、繁殖のために飛来します。
若干大きい『オオコノハズク』
コノハズクよりもちょっと大きくて、若干体色が茶色っぽいのが『オオコノハズク』。
全長は24cmです。
コノハズクと同じ夏鳥の区分です。
頭でっかちだけど超貴重『キンメフクロウ』
ちょっと頭でっかちに感じるこのフクロウは『キンメフクロウ』。
全長は22〜27cmで、名前の通り美しい金色の目を持っています。
キンメフクロウは大多数が北アメリカ大陸とユーラシア大陸に「留鳥」として生息しています。
日本では…北海道の一部にのみ生息しているのですが、極々少数しか繁殖が確認されていないので、環境省の絶滅危惧種に指定されています。
現在は3か所の地点でのみ繁殖が確認されているようだナ。
中型のフクロウ(30〜50cm)
神社・街路樹で繁殖することが多い『アオバズク』
アオバズクの全長は29cmで、ハトより少し小さいかな?くらいです。
名前にズクとつくけれど、ミミズクみたいな羽角は持っていません。
渡り区分は夏鳥で、アジアから繁殖のために日本全国に飛来します。
青葉が茂る季節にやってくることから「アオバ」ズクになりました。
フクロウは山林で繁殖をするイメージですが、アオバズクは神社やお寺の樹林によく営巣します。
なぜかというと…彼らは営巣場所に大木の洞(うろ)を選ぶから!
つまり、ご神木として大切にされてきた巨木が育つ神社林は良い繁殖場所なんですね。
意外と人の近くで見かけることが多いのが特徴です。
シュッとしたシルエットと大きな目!
イケメンなフクロウですね。
うさぎ耳がかわいい『トラフズク』
ウサギの耳みたいなかわいらしい羽角を持っている『トラフズク』。
全長は38cmです。
渡り区分は漂鳥(または留鳥)で、季節によって日本国内を移動し、北海道や本州の北部で繁殖しています。
褐色のボディに黒褐色のタテジマ模様がトラ柄に見えることから「トラ」フズクとなりました。
余談になりますが…トラフズクの雛がかわいすぎるらしいので、写真を載せておきます。
か、かわいすぎる。
ト◯ロやん。
日中も活動する『コミミズク』
コミミズクは全長38cmの草原性のフクロウです。
名前に「ミミズク」とつく通り、よーくみると小さな羽角があるんですよ。
渡り区分は冬鳥。河川敷や湿原、農耕地などの開けた場所を滑空し、ネズミ類や小鳥類を捕食しています。
日本へは11月ごろに飛来し、単独、または小規模な群れを作って越冬します。
日中も活動するフクロウなので、カメラマンからモテモテですね。
大型のフクロウ(50〜75cm)
全国に生息!最もオーソドックスな『フクロウ(エゾフクロウ)』
『フクロウ』は全国に留鳥として生息している最もオーソドックスなフクロウです。
北海道には亜種の『エゾフクロウ』が生息しています。
亜種とは言うけれど、体の特徴に違いはありません。
北海道に生息しているフクロウを指してエゾフクロウと呼びます。
全長は50cmで、森林性のフクロウです。
夜行性なので、日中は樹洞や樹上で動きません。
夜の森林から「ホーホー ゴロスケ ホーホー」と聞こえてきたら、間違いなくフクロウでしょう。
ゴロスケを挟むことがポイントだ。ゴロスケ!
真っ白で雪みたいな『シロフクロウ』
ハリーポッターのヘドウィグでおなじみ、真っ白な体に金色の目を持つフクロウは『シロフクロウ』です。
全長は60cmで、主に北極圏のツンドラ地帯に生息しています。
日本では北海道のみ、冬鳥として稀に見られることがあります。
フクロウの中では珍しい昼行性で、昼間から狩りをしてネズミ類を捕食します。
見れたらラッキーなフクロウです。
写真を見ると、左右のシロフクロウで模様に違いがありますね。
この模様の差はオスメスの違いで、オスは真っ白に近いボディですが、メスにはハッキリとした黒のマダラ模様が入っています。
メスはなんで真っ白じゃないのでしょうか?
雪原の中では目立つように感じます。
メスは雪解けの時期に地面で放卵するからだね。
これくらいの方が風景と馴染むんだヨ。
ミミズク最大の大きさ!『ユーラシアワシミミズク』
日本に生息するミミズクの中では最大級の大きさをもつのが『ユーラシアワシミミズク』。
体重2.7kg、体長70cm、翼を広げると最大170cmの巨体を持ちます。
その大きさはフクロウ界最大級であり、名前にワシとつく通り、猛禽の威厳をたっぷり感じる迫力がありますね。
夜行性で、世界中の荒れ地、森、岩場、半砂漠地帯などに生息しています。
日本では北海道にのみ、ごく少数が留鳥として暮らしています。
超貴重!森の賢者『シマフクロウ』
シマフクロウは世界中で北海道の東部とロシアの一部にしかいない希少なフクロウです。
個体数は1000〜2500羽だと言われています。
北海道に住んでいても滅多にお目にかかれないシマフクロウですが、その大きさが驚き!
全長70cm、翼を広げると約180cmにもなるため、ユーラシアワシミミズクを凌ぐ世界最大のフクロウです。
大きさNo. 1のフクロウが北海道にいるなんて、誇らしいナ。
シマフクロウが好む環境は針葉樹と広葉樹が入り混じった森。
そして、主食は魚類ですから、多くの魚が暮らすきれいな川が流れていることが条件です。
営巣場所として、大きな樹洞がある巨木も必要になります。
北海道で彼らが住める森は失われつつあるので、現在では環境を整えたり、給餌場を設けたりなど、保全活動が行われています。
「コタンクルカムイ(村の守り神)」の別名がある通り、昔はアイヌの人にとって身近な野鳥だったようです。
北海道でみられるフクロウ【10種類】|まとめ
おつかれさまでした。
今回は、北海道に生息・飛来する10種のフクロウを見ていきました。
もっとも小さいコノハズクから世界最大のシマフクロウまで、全長20cmから70cmまでの多種多様なフクロウが生息していましたね。
同じ地域ひとつとっても、ミミズク、フクロウ、夏鳥・冬鳥・留鳥など…。
滅多に人前に出てこないイメージがあるフクロウですが、調べてみると魅力がたくさんありました。
フクロウの沼は深そうです。
あなたはどのフクロウに会ってみたい?
やっぱシロフクロウだよネ?
それではこの辺で。