皆さんは、「カカポ」という鳥をご存知ですか?
うーん、あまり聞き馴染みのない名前ですよね。
ですが、カカポはとあるひょんなことで一躍日の目を浴びることとなった鳥さんです。
インターネットに詳しい方は知っているはずですよ。
あ!俺知ってるぜ。
『Party Parrot』だろ。
一時期話題になってたよな。
僕はそういうの疎いからわかんないなぁ。
そもそもカカポってどんな鳥なの?
んーそれは知らない。興味あるぜ。
オレはそもそも
『Party Parrot』から説明してほしいんだけど…。
とまあ、いろんな方がいるかと思います。
『Party Parrot』のほうは前半でちょろっとだけ解説するとして。
今回はカカポという鳥の生態とか歴史とか、そこらへんを中心に解説していきたいと思います。
このカカポって鳥、すっごい魅力的なんですよ。
- ポンコツが故に絶滅危惧種
- 鳥のくせに重くて飛べない
- 動きがスローでのろい
などなど、挙げだしたらキリがないほど!
ですが、そんなカカポにも重くて暗い歴史があったんです。
この記事を最後まで読めば「愛すべきカカポ」って気持ちになってるはず!
いや、させてみせます!
「そっちのネタからカカポを知った」
って人にも、
「そもそも知らないよ」
って方にも、カカポについて知ってもらう機会になってくれれば幸いです。
では、まずは
有名になったきっかけ
からお話しさせてください!
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『Party Parrot』で一躍有名鳥に!
ここは知ってる方も多いと思うので、サクッといかせてください!
時は遡ること2018年….。
その頃は、日本では「カカポ」という鳥を知っている人はほとんどいなかったはずです。
(一部のコアな鳥好きは知ってたかもしれませんが)
そんな時に、ある海外の方がカカポのGIFを作りました。
これが『Party Parrot』(パーティーパロット)です。
見てもらった方が早いので、どうぞ。
これです。
なんか…どこかでみたことがありませんか?
虹色に輝きながらクネクネ動く鳥…。
なんとも中毒性のある動きをしてますよね。
これがウケて海外では爆発的に流行。
そして、その波はあっという間に日本にまで押し寄せ、 Party Parrot を使った動画やネタが twitter や youtube などでたくさん作られるようになりました。
こうして『Party Parrot』というGIFは世界中で認知されることとなったのです。
当時はかなり話題になった記憶があります。
では、この話はこれくらいにして、本題のカカポという鳥についてお話ししていきます。
カカポってどんな鳥?
カカポの大きさ・体重・生息地
カカポはオウムの一種であり、和名で「フクロウオウム」と呼ばれています。
うーん。見た目のせいか、ぜんぜんオウムっぽくないぞ。
そうですね。丸いというか、太っているというか…。
その見た目通り、なんと、オウムの中で最も体重が重たいそうです。
どれくらいかというと、オスの大きい個体で脅威の体重3〜4kg。これは人間の新生児ほどの重さです。
さらに付け加えると、この身体に対して小さな翼しか持っていないので、飛ぶことができません。
『世界で唯一飛べないオウム』という不名誉な肩書きまでついてしまいました。
ちなみに、カカポの大きさは、だいたい60センチ。人間の片腕の長さが60センチくらいですから、相当デカいことがわかります。
ひとことで言うなら…
『Party Parrot』が流行ったことで、なんだか変な形で知られることとなってしまったカカポ。
ですが、それと同時に「このネタで使われてるカカポってどんな鳥なんだ?」と気になって調べる人もいるわけで。
えびちもそのうちの一人でした。
当時のえびちはですね、「あんなにネタで擦られてるカカポだし、本体は調べてみたら大したことないんじゃないの?」
なんて思ってたんですが、これ大間違いでした。
全然そんなことないし、なんならパーティパロットより本体の方がインパクト大でした。
カカポを一言で言うなら….
「生き残るためでなく 可愛がられるために生まれてきた鳥」
なんです。ほんとに!
すごく人懐っこくて、現地に取材へ行った人にすり寄る姿を映した動画もあるんですよ。
(ちなみにこの動画はyoutubeで誰でも見ることができます)
野生っぽくないというか、警戒心というものを持っていないんです。
飛べなかったり警戒心がなかったり、ヘンな鳥だな。
野生動物なのにおかしいね。
何か原因があるのかな?
そうなんです。
詳しくは次の「カカポの歴史」のところでお話しします。
カカポの悲しい歴史と現在
人間によって数が激減
先ほどえびちはカカポのことを
「生き残るためでなく 可愛がられるために生まれてきた鳥」
と言いました。ここで疑問なのが、「カカポはどうやって野生で生きてきたのか」ですよね。
そうだぜ!こんなナヨナヨした鳥、野生じゃすぐ絶滅しそうなもんだけどな。
実際、現在カカポは絶滅危惧種であり、確認されている個体数は200羽程度しかいません。
しかし、昔はもっとたくさん生息していたんです。
大昔……カカポはニュージーランドにしか生息していない固有種でした。
当時のニュージーランドは、カカポにとって天敵もいない&食べ物も豊富にあるような楽園のような場所だったので、カカポは翼を使う必要がないし、急いで逃げる必要もありません。
結果、丸っこくて、動きが遅くて、飛べない羽を持つように進化していきました。
それでも快適に、のんびりと生活していたカカポ。
しかし、今から1000年ほど前のことです。
ニュージーランドに突如としてやってきたマオリの先住民族が、カカポを食料や羽毛目当てで狩り始めました。
今まで天敵のいない島で悠々自適に生活をしていたカカポですから、当然抗う術など持ち合わせていません。
この時点でかなり個体数を減らしてしまったカカポですが、さらなる悲劇が彼らを襲います。
1800年代になると、ヨーロッパ人が開拓のためにやってきたのです。
ヨーロッパ人はたくさんの生き物をニュージーランドに持ち込みます。
イタチ、猫、ネズミ…。
どれもカカポの天敵です。
そうしてカカポは、人間によってあっという間に数を減らしていきました。
そんな事情があったんだな。
同情しちゃうぜ。
それで、今の個体数はどうなってんノ?
喜ばしいことに、懸命な保護対策により、現在は個体数を回復させています!
カカポを救おう!現在の保護対策は?
1894年にやっと政府はカカポを救う保護対策を打ち出します。
まず、天敵のいる環境にカカポを置いておいては絶滅してしまうので、安全な島にカカポ数百羽を移動させました。
ですが、この作戦は、なんと島にイタチの仲間が泳いで上陸してしまい、島のカカポを全部食べてしまったことで失敗に終わります。
カカポがよっぽど美味しかったのかな?
そのあとも紆余曲折ありながら、なんとか生き残ったカカポを別の安全な島で保護することに成功しました。
1995年ごろになると、個体数は50羽程度にまで増加!
現在も増加傾向にあり、個体数は着々と増えてきているようです。
絶滅しなくてよかった!
今後もたくさん増えていってほしいですね!
「カカポの繁殖を手助けしたい」という方は、ホームページから寄付も行えるので、関心のある方はぜひ。
寄付した方には等身大のカカポのぬいぐるみと証明書、しおりとステッカーがもらえるそうですよ!
人間に翻弄され続けるカカポ
この記事では、カカポの生態や歴史についてお話ししていきました。
人間によって滅ぼされかけて、人間によって復活したカカポ。
ついでにネットで有名人(鳥?)にもなりました。
個体数が増えれば、今後は懐っこい性格からペットとして飼われる日が来るかもしれません。
保護されたり、ネットでネタにされたり….どこまでも人間との関わりが深い(愛されてる?)カカポさんのご紹介でした。
それでは、この辺で失礼します。