こんにちは。えびちです
人間にとって「最も身近な存在」ともいえる野生動物は、おそらく『鳥』でしょう。
公園の池、家の近くのちょっとした林、電線….日常の中で、目にする機会が多いはずです。
昔から人間とともに生活してきた鳥ですが、最近では、鳥が町や住宅街に進出したことによる人間と野鳥との軋轢が問題になってきています。
たしかに、鳥のトラブルは最近ニュースでも多く取り上げられてるよね。
ニュースでは『サギが大繁殖!』や『電線に大量のムクドリで騒音被害…』などなど、あまり明るくない内容を目にする機会が増えた気がします。
運悪く鳥たちのターゲットにされてしまった住民は頭を悩ませているようです。
そこで今回は、最近世間を騒がせている『害鳥』と呼ばれている鳥たちを一挙にまとめてみました。
どれも身近な鳥たちなので、あなたの家のすぐそばにも、彼らがやってくるかもしれません。
いま一度振り返ってみましょう。
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『害鳥』という言葉について
『害鳥』の定義って?
『害鳥』は人間に害のある鳥のことを指すけれど…
なんだかフワッとしてるね。
どこまでを『害鳥』とするんだろう?
『害鳥』は人や環境、農作物や水産物に害を与える鳥のことを指します。
しかし、最近では「騒音被害」や「糞による悪臭被害」などが問題視されていますよね。
このように、人間に直接被害を与える鳥も『害鳥』に含まれます。
直接的でも間接的でも、人間に害のある鳥は広く『害鳥』とするようです。
あの『スズメ』も収穫期の稲を食べてしまうから『害鳥』です。
反対の意味で『益鳥』という言葉もあるので、覚えておきましょう。
『害鳥』は『益鳥』たりえる
ここまでの話を聞くと
「害鳥って悪いことしかしないじゃん」
ってなりますよね。
うんうん。
しかし『害鳥』と呼ばれている鳥たちも、違う側面からみれば『益鳥』にもなるのです。
たとえば、農業害鳥とされる鳥は、繁殖期にはヒナに与えるエサとして昆虫を捕らえます。
この昆虫の中には多くの「農業害虫」も含まれているので、結果的には人間に益を与える『益鳥』になります。
スズメは秋には稲を食べる『害鳥』ですが、夏は子育てのためにイナゴなどの害虫を捕らえる『益鳥』です。
一面のみをとらえて、安易に『益鳥』『害鳥』と区別することはできない、ということを覚えておきましょう。
『害鳥』と呼ばれる身近な鳥たち6種
前置きが長くなってしまいましたが、ここからは日本で『害鳥』と呼ばれている6種の野鳥たちを紹介していきます。
ここでご紹介するのは、そもそも数が大量に増えてしまったりとか、人間と近すぎる距離に生息しているとかで、プラマイゼロどころかマイナスに振り切っている『害鳥』たちです。
そんなに?
少し言い過ぎのような気もしますが、最近ではニュースでも頻繁に目にするほど『鳥害』は社会問題になっています。
工場や民家への営巣、大量の糞、糞害…..これら被害のほとんどが、これから紹介する6種の鳥たちによって引き起こされているのです。
平和の象徴?『ドバト(カワラバト)』
最も身近な野鳥の一角である『ハト』ですが、今や害鳥の代表的存在になってしまいました。
雑食生で、群れ、人を恐れないことから都市部で大繁殖中のドバト。
主な鳥害は「糞害」や「騒音被害」などです。
他の鳥に比べてよく食べるハトですから、その糞の量も膨大!
鳩の群れが休んでいる街路樹の下を見ると、こんもりと山のように糞が積もっています。
都市部に住んでいる方は、ベランダに大量の置き土産を残されて、ゲンナリした経験もあることでしょう。
ゴミ荒らしのプロ『カラス』
『害鳥』といえば?
そう質問すると、8割の人が「カラス」と答えるでしょう。
嫌われ者の鳥代表、頭がとてもいい鳥なだけに、「人間に嫌がらせを仕掛けた」なんて話も聞いたことがあります。
大都会でしたたかに生きる彼らは、ほとんど敵なし。
最もよく聞く被害としては、「ゴミ捨て場の食べ荒らし」や「糞害・騒音被害」。
「子育て期間中の巣に近づいた人間がカラスに攻撃される」なんてのも、鳥害の一つです。
カラスが食べているものは都会であれば人間の食べ残しなどですから、あまり良いものではありません。
食い散らかした後の食べかす問題や、糞の悪臭を引き起こしています。
漁師困惑の魚泥棒『カモメ』
『カモメ』といえば海鳥の象徴で一見可愛らしい印象を受けますが、漁港や漁師からしたら憎むべき相手。
犯人は日本で最も個体数が多いカモメ『ウミネコ』です。
彼らは、誰が、どの時間になったら美味しい魚が手に入るかを知っています。
漁から帰ってきて魚を水揚げするタイミングになると、とたんにウミネコたちが群がってきます。
せっかくとってきた商品の魚を盗み食いされたら、たまったもんじゃありません。
さらに、大勢のウミネコが空に舞う漁港では、糞が船や商売道具に落下するなど、衛生観念でさまざまな被害が起こっています。
集団ねぐら行動で大迷惑!『ムクドリ』
ムクドリは、大きな集団を作り、住宅街を飛び回っている姿が印象的な野鳥です。
なんと1000羽以上の群れを作ることもあるようで、その総フン量は計り知れません。
さらに、ムクドリの鳴き声は「美しい」というよりは「ギャーギャー」と鳴くので不快な部類。
そのうえよく鳴くので、周辺住民は騒音被害に悩まされています。
そんなムクドリも、昔は農作物につく害虫を食べてくれる有名な『益鳥』でした。
住みかであった森林の減少により、やがて人里に現れるようになったと考えられています。
アユを食べ尽くす川のギャング『カワウ』
カワウは川に生息している大型の水鳥です。
エサは魚ですから、水産被害が深刻。
人間が川に放流したアユは、大量のカワウの群れによってあっという間に食い尽くされてしまいます。
さらに、カワウは集団で生活するため、コロニーにされた樹木には負担がかかります。
毎日の大量の糞で真っ白になった樹木は、たちまち枯れてしまうのです。
一見、鳥のフンは植物の栄養になりそうだけど、多すぎる肥料は逆効果。
土壌を酸性化させるカワウのフンは、植物にとって毒です。
特に琵琶湖でカワウの被害が深刻であり、2014年ごろから捕獲・駆除が行われています。
お城を占拠!?『サギ』
サギたちは繁殖期を迎えると、木の上に300羽程度の群れを作って、集団で子育てをします。
別名サギ山!
この習性のおかげで、毎年一箇所に大勢のサギが集まる事態に。
そうなると、住民たちは繁殖期のたびにフンによる被害などで悩まされることになります。
近年では個体数も増え、従来の2〜3倍の数が集っているよう。
「姫路城」をシラサギたちが占拠、周辺の樹木を糞で汚す…など、深刻な被害の一つになっています。
小学校のプールを占拠されたこともあるようで、先生たちも困り顔です。
困っている場合は業者に解決してもらおう
近年は特に鳥害が頻発していることから、実際に害鳥に悩まされている方も多いはずです。
「もうどうにもならない!」
「毎日鳥害のことでゲンナリ…」
そんな場合は、いっそトラブル専門の業者に頼んでしまうのも方法の一つですよ。
「悩みだけでも聞いてくれる相談窓口」というのもあったりするので、一度話してみてはいかがでしょうか。
知っておきたい日本の『害鳥』一覧|騒音被害・大量の糞・ゴミ荒らし… |まとめ
お疲れ様でした。
サラサラッと見ていきましたが、いかがだったでしょうか?
紹介しきれませんでしたが、『スズメ』や『ツバメ』も害鳥の一部と言われています。
今回は特に被害のある害鳥6種をまとめてみました。
身近な野鳥も入っていたね!
どの側面から見るかにもよりますが、人間に都合の悪い鳥『害鳥』は今後も増えていくことでしょう。
あなたの周りでも「鳥害の被害にあった!」
という人がいるかもしれません。
最近は野鳥に限らず、野生動物と人間との距離が近づいているように思います。
被害が多発している今だからこそ、正しい知識と、被害の現状を知っておくべきですね。
では、ここらへんで失礼します。